モノクロでのロゴ作成が初心者に向かない5つの理由とは

ロゴを作成する際、モノクロにしたいと思う人もいるのではないでしょうか。しかし、モノクロにする場合、色を複数使うよりも色々な点で配慮が必要になり、ロゴ作成の難易度は上がります。初心者が安易に挑戦しても、失敗してしまうので注意が必要です。

ここでは、一見、難しそうには思われないモノクロのロゴ作成が初心者に向かない理由について説明します。

デザインが制限される

ロゴをモノクロにする場合、色は一色のみの使用になります。配色を考える必要がないため、一見、簡単そうな印象もありますが、一色だけしか利用出来ないために、デザインに制限がつくことも少なくありません。もちろん、モノクロにしても問題のないデザインも多くありますが、中には、モノクロにすることで、デザイン性を損なってしまうものもあるので注意が必要です。

例えば、リンゴを使ったロゴを作成するとします。果物ならではの瑞々しさやリンゴの美味しさを表現したい場合、モノクロで表現するのは難しいですよね。また、リンゴの画を作成したとしても、モノクロならリンゴではなく梨と間違われてしまう可能性も出てくるのではないでしょうか。

色に制限がなく、好きな色を使える場合と比べ、モノクロの場合には、一発でリンゴと認識してもらうのは難しくなります。新鮮さを伝えたいリンゴ農場や直売所が、モノクロのロゴを利用すると、逆効果となってしまうので注意が必要です。

モノクロのロゴは、色が一色しか使えないことでデザインにも工夫が必要となります。初心者は失敗しやすいので注意しましょう。

色の選び方が難しい

モノクロで代表的なものと言えば、白と黒の組み合わせではないでしょうか。モノクロとは、単一の色使いといった意味なので、白と黒に限られたものではありません。背景色が白のところに黒いロゴをもってくれば白黒のロゴ、背景色が白のところに黒がかった茶色のロゴをもってくればセピアのロゴになり、一口にモノクロのロゴと言っても、単一の色に何色を選ぶかによって仕上がりは大きく変わります。

また、モノクロのロゴは、一色しか使わないからこそ、微妙な調整が必要不可欠です。彩度や明度はどうするのか、グラデーションはつけるのか、デザインを活かす色使いになっているのか、検討する点は多く、色使いに精通していることの少ない初心者には難易度が高くなります。

使う色が少ない方が簡単と思われがちですが、実際は反対です。使える色が限られるからこそ、より深い知識が必要になると言えるので、色使いに自信がないうちは、モノクロのロゴを作成するのは避けましょう。

モノクロの良さを引き出せない

ロゴは、単に図形や文字の羅列ではありません。企業の理念やコンセプトなどを反映するものであり、よく出来たロゴほど、しっかりとした意味付けがされていることが殆どです。そのため、モノクロのロゴを作成するなら、モノクロにすることによって、ロゴの良さがアップするのかどうか、しっかりと見極める必要があります。

複数の色を使った方が分かりやすいロゴを、わざわざモノクロにする理由はありませんよね。

また、モノクロにしてもモノクロにしなくても、特に変化がないなら、そもそもモノクロにする意味はあるのでしょうか。モノクロにすることで、ロゴへの理解が深まったり、コンセプトが分かりやすくなったり、何かしらの付加価値があるからこそ、モノクロのロゴを作成するのであって、特に意味もなくロゴをモノクロにしてしまっては、モノクロの良さを引き出せないばかりか、ロゴの価値が揺らいでしまいます。

その結果、ロゴの仕上がりもイマイチとなってしまうので、ロゴ作成に慣れていない初心者は安易に手を出さない方が良いと言えるでしょう。

→ロゴデザインの作成はテクニックで変わる!背景の透明化を活用したテクニックを紹介

バランスが難しい

ロゴを作成する場合、図形だけのものや文字だけのものを選ぶ人もいますが、大抵の場合、図形と文字の両方を使うことが多いのではないでしょうか。その際、大切になるのがバランスです。文字の大きさをどうするのか、図形と文字の配置はどうするのかといった点は、デザインを考える上でもポイントになりますが、モノクロのロゴにした場合は、難易度が上がるので注意が必要です。

というのも、単一色しか使えないために、文字と図形が重なってしまうと、識別が難しくなるからです。黄色の円の中に、黒で文字が書かれている場合、文字の大きさにさえ注意すれば、見にくいといったことはそれほどありません。

しかし、黄色の円の中に黄色で文字が書かれている場合はどうでしょうか。殆ど読めませんよね。また、円の中に文字を書くのではなく、円と文字を隣接するように配置し、重なる部分が出来る場合、黄色と黒といったように異なる色であれば問題はないでしょうが、モノクロだと文字は読みにくくなってしまいます。

円と文字を十分に離すか、何かしらの工夫が必要です。このように、同じ要素を使ったデザインだとしても、モノクロにした場合、バランスを取ることが難しくなるので、初心者のロゴ作成には不向きと言えます。

→ビールのロゴ作成のポイント

知識が必要になる

モノクロのロゴを作成する場合、色で変化をつけるといった選択肢はなくなります。

そのため、オリジナリティを持たせた良いロゴを作成するには、フォントや図形、線を効果的に使うことが欠かせません。

付け焼刃的な知識ではなく、専門的な知識が必要になるので、初心者では力不足と言えます。また、モノクロを選んだからと言って、ロゴが単調になってしまっては意味がありません。色でのバリエーションがない分、他の部分でバリエーションをつけ、ロゴに面白味や変化を出すことが必要になります。

ロゴ作成に慣れており、豊富な知識を持ち合わせているなら可能でしょうが、初心者には難しいのではないでしょうか。モノクロのロゴは単純と思えるものでも、色々な点が考慮されており、バランスが整えられているものが殆どです。

初心者がいきなり挑戦するのは難しいので、ある程度、ロゴ作成に慣れ、知識がつくまでは待った方が無難ですよ。

→ロゴマーク作成を依頼した時の流れ

ロゴ作成に慣れてから挑戦しよう

モノクロでのロゴ作成は、使う色が少なく、一見、簡単そうに感じるかもしれませんが、色使いを初め、デザインなど、多くの点で工夫が必要になります。

ロゴ作成に慣れていない初心者には難易度が高く、失敗することも多いので、モノクロのロゴは避けた方が無難でしょう。

ロゴ作成に慣れ、色々な点での配慮が出来るようになってから挑戦すると良いですよ。