qrコードを使ったロゴの作成方法

おしゃれなロゴを作りたい、と考える時にはたくさんのアイデアが浮かびます。ただ、単純におしゃれなだけでなく、ちょっと変わったデザインはないかと探してみると、機能性がありつつもおしゃれなものが見付かるかもしれません。

qrコードを用いたロゴはまさにそれで、見た目のインパクトと同時に中に情報を入れ込むという機能性を備えています。qrコードを使ったロゴとはどういったものなのでしょうか。

qrコードとはどういったものか

qrコードを見たことのない人は、もういないのではないでしょうか。たくさんの商品、パンフレットなどに印刷されていて、多くはホームページに誘導して関連した情報を表示してくれます。携帯電話にカメラが搭載され始めてから普及し出して、その読み取りの簡単さから瞬く間に広まりました。

バーコードは商品に付いているものが普及したあとも、2次元化で様々なものが開発されてきましたが、qrコードがここまで生活の中にあふれる存在になるとは誰も予想しなかったでしょう。

無料で使える事と、多少雑に読み取ってもいいところが普及したポイントかもしれません。

いくつかのホームページで無料で簡単に作成自体も行えるため、専用の機関に依頼したりお金が掛かることもありません。ちょっとURLを教えたい時に、口頭で言うよりもqrコードを作って見せた方が早いぐらいです。qrコードの凄いところは、デザイン的な意味で汎用性が高いところです。

3つあるマーカーさえ表示されていれば色ぐらい変わっても大丈夫なんだろうな、という予想はできると思いますが、中に関係ない絵を含んでも大丈夫ですし、コード自体もいくらか汚れても読み取れてしまうのです。工場などの汚れが付きやすい環境でも使えるようにそうした仕様になっているそうで、これがqrコードの強みの一つと言えます。

作成時にそういった設定にしておかなければならないのですが、こういった精密機器で読み取る暗号みたいなものが、例えば30%破損していても読み取れるというのは恐るべき性能ではないでしょうか。

画像を埋め込んだqrコード

qrコードの中に絵を入れてしまう手法は既に取り入れているところがあり、見たことがある人もいるかもしれません。レシートなどは目立つものなので、キャンペーンサイトのURL情報を含んだqrコードで誘導すれば、集客効果は高くなります。

これが従来の方法だと「○○で検索」と文字で書くか、URLをそのまま長く書き込まなければならなかったため、qrコード読み取り一発でキャンペーンサイトに飛べる方法は、本当に機能的だと言えます。そしてそのqrコード自体にその店のキャラクターなどが印刷されているのだから効果は抜群です。

知らない人から見たら、qrコードを作っている会社にお願いして特別に作ってもらったと思うのではないでしょうか。こういったものは自分で、それこそ個人でも作れるのです。特にURLは内部情報がテキスト十数文字と少ない場合、使っていい面積が増えるので自由度が増します。

色を付けたり画像を入れたりする方法は正規のやり方ではなく、開発したデンソーは推奨していませんが、今ではたくさんの分野で広告替わりに使われているのです。

Illustratorを使った画像入りqrコードの作成方法

Illustratorを使って画像入りqrコードの作成する場合、どういった方法になるかを見ていきます。Illustratorには無料のエクステンション「QR Code Maker」があり、まず公式サイトからそのエクステンションをダウンロードします。

配布先はAdobeのサイトで、Adobeアカウントが必要なので持っていない人は先に取得しておきましょう。ダウンロードが完了したらインストールして、その後Illustratorを起動します。起動したらメニューの「ツールバー」、「ウィンドウ」、「エクステンション」にある「QR Code Maker」をクリックすることで、その機能が使えます。

「QR Code Maker」はURLなどの、qrコードに埋め込みたい情報を入力すると、そのqrコードをIllustrator上に生成してくれるエクステンションです。

Illustratorのベクターデータなので、拡大縮小しても精度の変わらないデータで描画されます。qrコードの作り方は、まず「ECLevel」というものを設定するところから始めます。これは、どのくらいqrコードが破損しても読めるようにするかという設定で、欠損率はLレベルの7%欠損していても大丈夫なところから、Hレベルの30%欠損していても大丈夫なものまであります。

「QR Code Maker」へのロゴの埋め込み

欠損と言うと変な意味に感じますが、ロゴはqrコードを削って埋め込むため、やっていることとしてはqrコードの欠損になります。汚れても大丈夫な設定を利用して、その範囲内にロゴを埋め込んでしまうのです。この場合はHレベルの30%欠損していても大丈夫な状態を指定し、30%以内の面積を削って組み込みたい画像を入れるスペースを作ります。

例えば店のマスコットキャラクターがいたとしたら、そのキャラクターを埋め込んでもいいでしょう。qrコードのバーコード的な画像にしなければならない訳ではないので、ここには高解像度の画像を埋め込むことができます。

また、色の変更をしてもqrコードは読み取れるので、埋め込む画像に合った色にqrコード全体を変えてしまうとデザイン性が高くなります。

「QR Code Maker」のデザインアイデア

画像を埋め込む場所は、中央が綺麗ですが特に指定はなく、欠損率が30%以内なら端でもいいですし四角形でなくても構いません。qrコードには3つのマーカーがあるため、そこに被らなければ範囲内のどこでも使えます。

例えばマーカーのない右下にマーカーっぽく埋め込んだりするのも面白いでしょう。ただしqrコード自体が大きなものではないため、あまり細かい画像にするとIllustrator上では良くても実際に印刷すると画像が潰れて見えないこともあるので、デザインしてから印刷してみて目視する必要があるでしょう。

また、読み取りに関しても欠損率30%ギリギリの場合、読み取りエラーが起こる場合もあるため、できるだけ多くの環境からテストしてみて、しっかり読み取れることを確認しましょう。色はどんな色にしても良いのですが、例えば白に近い薄すぎる色はqrコードよりも読み取る機器の方が感知できない可能性もあり、そこには注意が必要です。

インパクト抜群のqrコード入りロゴ

qrコードは便利に使えるハイテク技術ですが、作るのも簡単なのはありがたい話です。今回のように敢えてqrコードの中を削ってロゴにしてしまう、といった見映えする手法が、これだけ簡単に作成できてしまいます。qrコードは見た人が、あまり興味がなかったとしてもちょっと読み取ってみたくなる魅力を持っています。

qrコードを埋め込んだロゴを作って、様々なアピールに使ってみると面白いでしょう。

→ロゴ作成の方法と注意すべきポイント